わたしの感受性くらい

タイトルは、とある詩をもじってつけています

オンライン学会に参加して思ったこと

 オンライン学会に参加した。オンラインでの参加は初めてだったので、簡単な感想を書いておく。

 まず、オンラインということで今回は参加費が(会員は)無料だった。会はZoomのウェビナー式で、数日前に申込者宛にリンクが添付されたメールが送られてきた。当日は、司会も発表者も参加者も、つまり誰も顔が見えない状態だった。参加者の一覧などはわからないようになっていて、参加人数は質疑応答の流れでわかった(今は〇〇人の方が参加されていまして〜のような)。私は自宅からiPad で参加したが、発表中は画面共有されたスライドが画面全面に映し出されて、発表者の声を聞くという感じ。質問者は挙手ボタンを押すと発言が許される(パネリストに昇格する)ように運営側(ホスト)がしてくれる(おそらくそう)。質問者の顔も見えないので、ずっと誰の顔も見えない状態だった。進行に関しては、特にもたつくこともなく、会自体は、人が見えない以外はいつもどおりだったと感じた。発表集はpdfで送られてきた(希望すれば郵送でも対応してくれるようだ)。

 学会に限らずオンラインの会合は、通信環境に問題がなくて操作に困らずうまく使えれば、今後広まっていくと思う。全国(世界各国)の人と話ができ、より多くの人に伝えたいことを伝えることができ、応用可能性を感じた。というか、ここ数か月のオンライン授業を見てそう感じている。まだ100%みんながみんなオンラインでばっちり、というわけではないが、リラックスして聞けるし、自宅を空けられない人たちにとってもいいし、旅費がかからないのもありがたいかもしれない(特に学生?)。それに、時差さえクリアできれば海外の会合にも参加できる。就活もオンライン面接増えているよね?

 一方で、これは今回の学会に出て思ったことだが、誰の顔を見ず(見えず)に、会場でもなく、実際に何人の人が聞いているのかわからない、発表者&質問者の所属と名前はわかってもどんな人なのかわからない(まぁ学会だと大体はわかってしまうのか…?)、変な受け答えしてしまったよワタシ!と思ってもあとで話しかけに行くことはできない。。。こういう発表スタイルだと、独特の緊張感や臨場感には欠けるかなと思った。あがり症の私なんかはこういう発表形態のほうがガチガチにならずにできるのかなーなんて思ったりしたのだが、オーディエンスが見えないと不安かな。Zoom中に顔出ししないけどとりあえずアカウントの存在は見えるという状態とも違うから、本当にみんな聞いてるの!?という気持ちになりそう。人前で発表するスキル、スピーチ力みたいなものは向上しないかもな。

 この話を友人にしたら、会社でプレゼンするときに着るスーツがあって気合い入れるんだよねーと言っていて、オンラインで顔出ししないと(見てくれる人がいないから)格好にこだわる人にとっては気合いが入れにくくなっているのだろうか(顔が見えなくてもスーツを着れば解決するのか?私はよくわからん)。発表者も質問者もどちらも、言い方がよくないけれど、「やりっぱなし」感が残ったかなと私は思った。実際に発表された方の感想を聞いてみたいところ。

 そうなるとやっぱり対面とオンラインの併用がベスト?事務局や会場の方々がいろいろ大変でしょうね…。